【日時】2021年4月27日(火)
【場所】筑波サーキット・コース1000
【主催】(株)スポーツドライビングジャパン内Tetsuya OTAスポーツドライビングスクール事務局
去る4月27日(木)に、幾多のトップカテゴリー・レースで活躍した自動車評論家/レーシングドライバーの太田哲也氏を校長とした『injured ZEROプロジェクト Tetsuya OTA グループレッスン』が開催されました。場所は、都心からクルマで2時間弱という距離にある筑波サーキット・コース1000です。
参加者は、アルファロメオ 4C、アバルト 124スパイダーにお乗りの2名様で、4Cのオーナーさんは「ドライビング技術を向上させて、もっと運転が上手くなりたい。今回が2回目のグループレッスンです」、124スパイダーのオーナーさんは「まだサーキットを走ったことがないので、とにかく走ってみたいと思って、エントリーしました」といった動機をお持ちでした。
今回も政府や自治体のガイドラインに則り、新型コロナウイルス対策を様々なシーンで施し、また、参加者の皆さまにもご参加における体調管理や手洗い・うがいの徹底など、ご理解とご協力をいただき、レッスンを実施しました。レッスンメニューなどもそうした対策を踏まえた内容となり、皆さまのご理解、ご協力のもと、全員で協力して無事終了することができました。
本レッスンは「injured ZEROプロジェクト」を掲げ、クルマの運転が上手くなれば安全につながるという基本理念のもと、元レーシングドライバーでモータージャーナリストの太田哲也氏が校長を務める安全運転に役立つドライビングレッスンです。
「injured ZERO」プロジェクトの一環として実施されており、交通事故を減らすためには、運転技術とマナー・意識を向上させることが大切だという本プロジェクトの趣旨に則って「正しい運転を、楽しく学ぶ!」を合言葉としています。運転者のヒューマンエラーによる事故を防止するための座学や、加害者や被害者にならないためのレッスン(実技)を参加者自身の愛車による走行を通じて学んでいただくという内容です。
安全運転コンサルティング・メニューの基本となっているのは、交通事故を減らすためには、クルマを自動運転化したり、道路を改善したりしてアクティブセーフティおよびパッシブセーフティを高める方向性だけではなく、運転者である「人」の教育や意識改革といった要素も欠かすことができないという考え方です。その想いに基いて、運転技術、マナー、安全への意識を向上させることを目的としたドライビングレッスンを開催しています。
練習に最適な筑波サーキット・コース1000を舞台に、参加者の人数を絞ったグループレッスン形式で実施された今回は、太田哲也校長による座学と実技を中心としたプログラムとなりました。
サーキット走行時のマナーと注意点、的確なラインどりとクリッピングポイントにつくまでに必要な動作、ハンドルとペダルの運動操作、タイヤの状況確認が主なテーマとなったレッスンは、各車に無線を積んだ先導走行でコースのライン取りをレクチャーしたり、フリー走行を実施したり、太田校長がサーキット走行中に個々の車両を追尾走行チェックするパトロール走行を行ったりするという充実した内容となりました。
また、コロナ禍の中でこれまでは実施してこなかったのですが、今回は教習車のアバルト TEZZO 124 LXY(TEZZO BASEレース&サービスのメカニックもサーキットに同行し、ユーザーと教習車をサポート)がオープンカーで、6点式ロールバーを装着していることもあり、マスクを着用して、会話をせずに同乗走行を実施しました。
やはり、太田校長がドライブするクルマに同乗してライン取りを学ぶほうが座学よりも分かりやすいので、このプログラムは好評で、レッスン後に4Cのオーナーさんは「2秒ぐらいタイムアップできました」と話し、124スパイダーのオーナーさんは「自分の運転とのあまりの違いに驚きました。貴重な経験でした」という感想を述べてくれました。
そして、各走行プログラム間のインターバルにアドバイスタイムが設けられ、改善箇所や次回に向けてのレクチャーなども個別にしました。参加者の皆さんは、自分なりの課題を見つけ、それをクリアする歓びを味わいつつ、今後の課題や目標に向かって、しっかり学ぶことができたと思います。
この取り組みは、車両とタイヤに依存しないテクニックの習得と「リスクと無理のない全開走行」を実現し、クルマとタイヤのポテンシャルを引き出し、危険を未然に回避した愛車とのスポーツ走行を実現するものです。一般道での走行にも役に立ち、交通安全や事故防止への貢献も考慮されています。
安全運転やマナーを意識したジェントルマンドライバーを目指し、サーキットという安全な環境にて公道で役立つ正しい運転を学びたいと思っている方は、次回の開催スケジュールをチェックするといいでしょう。