世界ラリー選手権での活躍を、雑誌や各種メディアで目にしていたコンパクトハッチバックのフィエスタが遂に日本初上陸。まるでアストン・マーティンのようなマスクは、フォードのヒトですら(数年前まで同門)「アストンのバッジを付ければ、そのものですねえ」と笑う。・・まったくその通りで、曲面が美しい日本車にはない魅力的なスタイリングだ。
エンジンは3気筒ターボが元気ハツラツ・・低回転から即ターボが威力を発揮してゼロスタート加速から、アクセルを踏み過ぎると軽くタイヤから悲鳴をあげながらダッシュして、ただのファミリーコンパクトハッチとは違う存在を態度で示す。
操縦性は正確でしなやか。正確とはドライバーが操作したそのままをクルマの動きに反映。しなやかとは硬過ぎず、柔らか過ぎないサスペンションの動き。俗にフランス車のサスペンションを、ネコのようにしなやかな意味から「ネコ
脚」と言うが、フィエスタはドイツ流のネコ脚。コーナーは前輪で鋭く曲がり、後輪がしっかり粘り、踏ん張る。もう、その感触だけでも思わずニヤリとする安定性。・・・その違いはぜひステアリングを握って確かめてほしい。