講師陣による熱きメッセージ

第6回 砂子教頭「人馬一体」(第二歩)

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人馬一体 第二歩

まずはストレス部分を極力減らし、無駄な神経、体力等々使わないようにしていく事が第一歩。

AT車とMT車の事故統計を見てみると、やはりAT車の事故率が高いことがわかっている。 これは、少々ラフなドラポジで運転可能なAT車としっかりとしたポジションでなければドライブしずらいMT車のドライバーのポジションによる事故統計と言っても過言ではなかろう。

さて、ここからは第二歩目

「想定内」

言うまでもなく、馬は自分で考え、判断する事も出来る「生き物」。 騎手がやろうとしたことに反し、いわゆる「想定外」の事柄がクルマ以上にあるのだろう。

クルマの場合、説明できない運動というのは存在しない。 全て「物理演算により解析・証明できる」運動しかしないのである。

そう、全ての動きが予測され「想定内」に収まること。これこそ「人馬一体」の二歩目であろう。

例えば、リヤ駆動車のコーナー脱出時。 本来、コーナー脱出時に戻っていくべきステアリングアングルが、その前に出してしまったアンダーステアにより大きなアングルを保持せなばならない。 だが、スロットルも大きく踏み込んでいる。

このマシンアングル、ステアアングル、スピード、スロットル開度から演算される2秒後は?

「この後どうなる!?」

そろそろエンジン回転がパワーバンド内に入り、アンダーからオーバーステアに移行するであろう。 これを予測できていること。その予測に脳内が備えていることが大事なのである。

天才ドライバーというとステアさばきや、神業ともいえるスロットルコントロールを何も考えず、本能と反射で行うイメージがあるだろう。 それは、実はとんでもない間違い!!

全て走行記憶から編み出された行為であり、物理演算予測の範ちゅうだからこそ可能な技なのだ。 人は暗闇だとほんの僅かな段差でも「オットット!」なーんてシーンは珍しくない。 その段差を見てみて思う。こんな僅かな段差なのに!?

見えていなかったこと。予測できなかったことが原因だ。

他の日常に例えよう。

狭い歩道を歩いている。前20mくらい前方からおばちゃん4人組みがこちらへ歩いてくる。 そのおばちゃん達は横に広がり、歩道を一列で塞ぐフォーメーション!! もちろん、おばちゃん4人は避けてくれるはずもないので・・・。 自分は5秒後にしかたなく歩道から道路へ降りて、4人組をやり過ごす・・・。

当たり前の日常シーンだが、これも立派に予測後、回避行動をとっているのである。 つまり、クルマに乗っていても徒歩と同じことをすれば良いのであるが・・・。

コーナーに進入する際、そのコーナーで具体的にどこから?どのような操作をするか? その一連の操作イメージをあなたはいつの時点で考えますか?

実は・・・ あなたのドライビングは自ら脳内パニックを引き起こすような事をしているかもしれないのだ。

第三歩へ続く。





20210427グループレッスン

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開催レポート(2021.04.27)

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